営業代行・テレアポは、企業に代わって電話やメールで見込み客にアプローチし、アポイント獲得や商談につなげる仕事です。パソコンと電話さえあれば在宅で始められ、特別な資格もいらない——副業のなかでも参入障壁が低い部類に入ります。
ただし正直に書きます。「誰でもラクに高収入」という仕事ではありません。断られ続けるメンタルの強さが要りますし、成果報酬型なら1件もアポが取れない月もあり得ます。一方で、トークが磨かれてくると時給換算で着実に稼げるようになり、継続契約で安定収入に育てやすいのも事実です。この記事では報酬体系の仕組み・現実的な収入・始め方を、発注側の相場と個人が受け取る報酬の両面から正直に解説します。
営業代行・テレアポ副業の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初期費用 | ほぼゼロ(PC・スマホ・通信環境があればOK。ヘッドセット数千円程度あると快適) |
| 必要スキル | 基本的な電話応対・ビジネスマナー・断られても折れない継続力。営業経験があれば有利 |
| 月収目安 | 月3万〜10万円(週10〜15時間の副業ペース)。専業・高単価商材なら月20万円以上も |
| 難易度 | 中(始めるのは簡単だが、安定して成果を出すには慣れが必要) |
| 在宅可否 | 在宅OK(PCと電話があれば完結。一部は出社・商談同行ありの案件も) |
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
|
・人と話すのが苦にならない ・断られても気持ちを切り替えられる ・コツコツ数をこなせる ・営業・接客の経験がある ・静かに集中できる在宅環境がある |
・電話で断られるとひどく落ち込む ・即金・確実な収入が欲しい(成果報酬型は不安定) ・台本通りに話すのが苦手で改善も嫌 ・在宅で電話できる静かな環境がない |
営業代行・テレアポの市場と需要
「営業を外注する」という選択肢は、いまや珍しいものではありません。背景にあるのは深刻な人手不足です。生産年齢人口が減り、自社で営業担当を採用・育成するコストが高騰したことで、外部のプロや在宅ワーカーに営業活動を任せる企業が増えています。
業務を外部委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)市場全体は、2024年度に事業者売上高ベースで約5兆914億円に達する見込みで、営業代行はこのうち非IT系BPO(約1兆9,674億円)に含まれます(出典:矢野経済研究所)。働き方改革で正社員の労働時間が制約され、インサイドセールス(内勤営業)とフィールドセールス(外勤営業)の分業が一般化したことも、テレアポ・営業代行の需要を押し上げています。
個人が在宅で受注しやすい環境も整っています。クラウドソーシング最大手クラウドワークスの登録ワーカーは672.2万人、対する発注クライアントは100.6万社(2024年9月時点・クラウドワークスIR)。テレアポ・リスト架電・インサイドセールス支援といった案件は、在宅ワーク求人サイトやクラウドソーシングで通年募集されています。
報酬体系の3パターンを理解する
営業代行・テレアポの報酬は、大きく3つの体系に分かれます。これは「企業が代行会社に支払う発注相場」です。個人の副業ワーカーが受け取る金額とは別物なので、まず全体像として押さえてください(個人の受取額は次のセクションで解説します)。
| 報酬体系 | 発注側の相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 成果報酬型 | 1アポ1.5万〜3万円(難易度により1,000〜35,000円) | アポ獲得ごとに支払い。決裁者アポなど難度が高いほど単価が上がる |
| コール課金型 | 1コール100〜400円(中心は150〜300円) | 架電数で課金。成果に関わらず作業量で支払われる |
| 固定報酬型 | 月額20万〜50万円 | 月ぎめで一定の稼働を提供。継続案件になりやすい |
※相場の出典:各テレアポ代行会社の公開料金・比較メディア(2025〜2026年)
成果報酬型は「ハイリスク・ハイリターン」
成果報酬型は1件取れれば単価が大きい一方、1件も取れなければ報酬ゼロです。商材の質やリストの精度に左右されるため、副業で始めるなら最初は時給型やコール課金型で「働いた分は必ずもらえる」案件を選ぶと安全です。
個人が副業で受け取る報酬の現実
ここが一番知りたいところだと思います。上記の「発注相場」は代行会社が受け取る金額で、在宅ワーカー個人が業務委託で受け取る報酬は、もう少し現実的なラインになります。求人情報を見ると、おおむね次のような水準です。
| タイプ | 個人の受取額 | 月収イメージ(副業ペース) |
|---|---|---|
| 時給型 | 時給1,000円〜(高評価で最大4,500円程度) | 週10時間で月4万〜6万円前後 |
| 成果報酬型 | 1アポ3,000〜10,000円(3,000〜4,000円が多い) | 1日1アポ・週5日で月6万〜9万円 |
| 時給+インセンティブ型 | 時給+アポ1件ごとに上乗せ | 安定収入+成果で上振れ |
※出典:在宅テレアポ求人の募集条件(Indeed・各求人サイト掲載例 2025〜2026年)
現実的には、副業として週10〜15時間で月3万〜10万円がボリュームゾーンです。慣れてアポ獲得率が上がると時給換算で2,000円超になる人もいますが、最初の数週間は断られ続けて時給換算が低くなりがちです。最初から大きく稼げる仕事ではない、と理解しておきましょう。
未経験から始める5ステップ
特別な準備は要りません。次の順序で進めれば、最短で1〜2週間以内に初案件を受けられます。
- 環境を整える:静かに電話できる場所、PC、安定した通信、できればマイク付きヘッドセットを用意する。
- 案件を探す:クラウドソーシングや在宅ワーク求人で「テレアポ」「インサイドセールス」「アポ獲得」で検索する。
- 商材を選ぶ:自分が興味を持てる・説明しやすい商材を選ぶ。無関心な商材は声に出る。
- トークスクリプトを練習する:多くの案件で台本(スクリプト)が支給される。声に出して読み、断り文句への切り返しを準備する。
- 架電して振り返る:断られた理由を記録し、次に活かす。改善のループを回せる人ほど成果が伸びる。
案件の探し方
在宅の営業代行・テレアポ案件は、主に「クラウドソーシング」「スキル販売サイト」「在宅ワーク特化の求人サイト」の3つで見つかります。それぞれ性格が違うので、複数に登録して比較するのがおすすめです。
クラウドワークス/ランサーズ
日本最大級のクラウドソーシング。テレアポ・インサイドセールス・リスト架電などの業務委託案件が通年で募集されています。実績を積むと継続依頼や単価交渉につながりやすく、まず登録しておきたいサービスです。
ココナラ
スキル販売の国内最大級プラットフォーム。「テレアポ代行します」「営業リスト作成+架電します」と自分のサービスを出品でき、待ちの姿勢でも依頼が入ります。評価が貯まると指名依頼が増え、自分で単価を決められるのが強みです。
ママワークス
主婦・在宅ワーカー向けの求人サイト。在宅コールセンターやテレアポなど、時短・在宅で働ける案件が豊富です。子育てや本業のスキマ時間に働きたい人に向いています。研修やフォロー体制が整った企業案件が多いのも安心材料です。
あると快適な道具
基本はPCと電話があれば始められます。ただ長時間の架電になると、片手で受話器を持ち続けるのは負担です。両手が空くマイク付きヘッドセットがあると、メモやPC操作がしやすく、声もクリアに届きます。必須ではありませんが、本格的に件数をこなすなら早めに用意すると作業が一気にラクになります。
マイク付きUSBヘッドセット
両手が空き、ノイズキャンセリングマイクで声が相手に聞き取りやすく届きます。在宅テレアポを長く続けるなら、3,000〜5,000円程度の有線USBタイプが安定していておすすめです。普段イヤホンしか使っていない人は、架電専用に1つ用意すると成約率にも差が出ます。
確定申告とお金まわりの備え
副業の所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要です。業務委託の報酬は源泉徴収されないケースも多いので、報酬の記録は必ず残しておきましょう。また、成果報酬型は収入が不安定になりがちです。報酬の入金が遅れたり、急な出費が重なったときの備えも考えておくと安心です。
フリーナンス
フリーランス・副業向けの損害賠償保険+ファクタリングサービス。口座開設は無料で、業務中のトラブルに備える「あんしん補償Basic」(最高5,000万円)が自動付帯します。さらに、報酬の入金を待てないときは請求書を買い取ってもらって早く受け取れる仕組みも。常用するものではありませんが、「もしも」の備えとして知っておくと安心です。
単価・収入を上げる3つの方法
テレアポ・営業代行は「数をこなすだけ」では時給がなかなか上がりません。次の3つを意識すると、同じ稼働時間でも受け取る報酬を引き上げられます。
| 方法 | 具体策 |
|---|---|
| ①アポ獲得率を上げる | 断り文句への切り返しをパターン化し、相手が話したくなる導入トークを磨く。成果報酬型では獲得率がそのまま収入に直結する |
| ②難度の高い商材を扱う | BtoBの決裁者アポや無形商材は単価が高い。実績がついたら高単価案件に挑戦する |
| ③継続・月額契約に育てる | 単発の架電で終わらせず「リスト作成+架電+報告」までまとめて請け負い、月ぎめ契約に発展させると収入が安定する |
特に③は重要です。最初は1件いくらの成果報酬でも、依頼主の信頼を得て「毎月この範囲をお願いしたい」と言われる関係になれば、収入の見通しが一気に立てやすくなります。アポを取ること自体より、継続して任せてもらえる人になることが、安定収入への近道です。
副業から本業・独立へつなげる道
営業代行・テレアポは、副業から本業・独立に発展させやすい数少ない仕事です。電話一本で成果を出せる力は、どの業界でも通用するからです。一般的なステップは次のようになります。
| 段階 | やること | 月収の目安 |
|---|---|---|
| ①副業スタート | 時給型・研修ありの案件で経験を積む | 月3万〜6万円 |
| ②成果で稼ぐ | 獲得率を上げ、成果報酬・高単価案件に挑戦 | 月6万〜15万円 |
| ③継続契約化 | 複数クライアントと月額契約を結ぶ | 月15万〜30万円 |
| ④独立・チーム化 | 案件を増やし、外注やチームで規模拡大 | 月30万円以上も |
もちろん全員が独立できるわけではありませんし、③④に進むには相応の実力と営業力が必要です。ただ「副業で月数万円」で終わらせず、本業化まで見据えられるのはこの仕事の大きな魅力です。独立を視野に入れるなら、早い段階で開業届の提出や確定申告の準備をしておくとスムーズです。
この仕事の強みと注意点
| 強み | 注意点 |
|---|---|
|
・初期費用ほぼゼロで始められる ・在宅・スキマ時間で完結する ・特別な資格・学歴がいらない ・トーク力が磨かれ本業にも活きる ・継続契約で安定収入に育てやすい |
・断られ続けるメンタル負荷がある ・成果報酬型は収入が不安定 ・最初は時給換算が低くなりやすい ・静かに電話できる環境が必要 ・悪質な商材・詐欺的案件には絶対関わらない |
怪しい商材の架電は引き受けない
「高額情報商材」「投資勧誘」「実態のわからないサービス」のテレアポは、知らないうちに違法な勧誘の片棒を担がされる恐れがあります。商材の内容と発注元の素性が不透明な案件は、報酬が高くても引き受けないのが鉄則です。
よくある質問
営業未経験でもできますか?
できます。多くの在宅テレアポ案件はトークスクリプト(台本)が用意されており、研修やマニュアルが整った企業も少なくありません。ただし「台本を読むだけで誰でも取れる」わけではなく、相手の反応に合わせて柔軟に話す練習は必要です。未経験ならまず時給型・研修ありの案件から始めるのが安全です。
ノルマはありますか?
案件によります。固定報酬型や時給型では「1日◯件架電」といった稼働目安が示されることがありますが、在宅副業向けにはノルマなしの成果報酬案件も多くあります。応募前に、報酬体系とあわせてノルマの有無を必ず確認しましょう。
1日どれくらいの時間が必要ですか?
副業ペースなら1日1〜2時間、週10〜15時間程度が一般的です。実際の在宅ワーカーには「午前中に1〜2件のアポを取って昼過ぎには終える」という働き方も多く、時間の融通が利くのがこの仕事の魅力です。
顔出しや出社は必要ですか?
完全在宅・電話のみで完結する案件が大半です。一部にオンライン商談(ビデオ通話)や、商談同行・出社が必要な案件もあるため、在宅希望なら募集要項で「完全在宅」かを確認してください。
クレームが怖いのですが大丈夫ですか?
断られること自体は日常茶飯事ですが、それは「あなた個人の否定」ではありません。淡々と次へ進める割り切りが大切です。強い言葉を受けても引きずらない心構えがあれば続けられます。逆に、断られるたびに深く落ち込むタイプの人には負担が大きい仕事です。
副業を始める前に知ってほしいこと
「1日5分で月50万円」「スマホをタップするだけで日給3万円」——こうした誇大広告で高額な情報商材やオンラインサロンを売りつける悪質な業者が後を絶ちません。消費者庁や国民生活センターも繰り返し注意喚起を行っています。当サイトでは、こうした非現実的な謳い文句を一切使わず、現実的な収入や必要な努力を正直に掲載するよう努めています。
不安を感じたら、以下の公的窓口に相談してください(相談無料)。
- 消費者庁 — 財産にかかわる危険(副業・投資詐欺の注意喚起一覧)
- 国民生活センター — 情報商材に関する相談事例
- 消費者ホットライン:188(いやや)に電話すると最寄りの消費生活センターにつながります
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※この記事の情報は2026年5月時点のものです。
参考資料・出典
- 矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査(2024)」— 国内BPO市場規模・営業代行を含む非IT系BPOの規模
- クラウドワークス IR資料(2024年9月時点)— 登録ワーカー数672.2万人・クライアント数100.6万社
- 各テレアポ代行会社の公開料金・比較メディア(2025〜2026年)— 成果報酬/コール課金/固定報酬の発注相場
- 在宅テレアポ求人の募集条件(Indeed・各求人サイト掲載例 2025〜2026年)— 個人の受取報酬・時給・成果報酬単価の目安


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